お気軽にお問い合わせください
上下の顎の大きさなどの問題で通常の矯正治療だけでは理想的な噛み合わせにできない場合があります。 このような場合、外科矯正治療(提携病院での外科手術と歯列矯正を併用した治療)の対応となる場合があります。 歯列矯正治療に外科手術併用される症例には、顎変形症や口唇口蓋裂などがあります。 顎変形症は顎の過成長や劣成長により顔貌や噛み合わせの前後左右にズレが生じることがあります。 口唇口蓋裂は生まれつき唇や上顎に裂があり、顎の発育がよくないことや、裂があった影響で歯の生え方や本数に異常があることがあります。
病名としては;
先天性疾患によるものと、幼少時に受けた外傷や何らかの疾患の症状あるいは後遺症として生じる後天性のものがありますが、多くの場合は原因不明の成長発育異常で、遺伝が大きな要因と考えられ、顎の骨の形や大きさ位置、歯の大きさ形などに現れます。 幼少から日常に行っている“悪習癖”と呼ばれる習慣が原因の場合もあります。 指しゃぶりが頻回で長期にわたる場合や、頬杖、就寝時の姿勢などがあげられます。 持続した力は成長の方向に影響を及ぼすことが多いです。 また、鼻つまりや扁桃腺肥大、癖による口呼吸も歯並びや顎の成長を大きく左右する要因の一つです。 舌の位置は通常上顎の内側に接触していて、頬の力とうまく調和することで、上顎の歯列の形と大きさが保たれます。しかし、口呼吸をすると舌は下顎の内側に張り付いて下の前歯を押すことになります。そのため口呼吸をずっとしていると下顎前突症になりやすいのです。
1コンプレックスの改善
顎変形症の患者さまのほぼ全員がまず外見を気にして来院されます。 この顔貌の改善を伴う矯正治療は、元来、美容目的でなく、噛み合わせや発音などの機能の改善が目的です。 したがって健康保険が適応されます。(審美的改善のみのご要望では保険が適応されません。)
2機能の改善
・よく噛めるようになる(よく噛めることによって咀嚼能力が上がり、胃への負担も減少) ・発音しやすくなる(息が漏れない、舌を動かしやすい、口の部屋が広い) ・複雑な凹凸部分が減りブラッシングしやすくなる(虫歯や歯周病が改善緩和する) ・顎関節の調子が改善(痛みの改善、開口障害の改善) ・小さな顎が改善されて、気道広がり呼吸がしやすくなる
※症例によって個々異なりますが上記の様な改善が期待されます。
噛み合わせの機能面、顎の形態や大きさ位置の審美面の改善を合わせた治療となります。 術前矯正・顎変形症外科手術・術後矯正を経て、顎と噛み合わせのバランスを整えます。 ゆがんだ方向位置に顎が成長し、それに合わせて歯が並んでいます。まず顎の骨を標準な位置に戻した時の歯並びを想定し、歯を並べていきます。そして土台である顎の骨を切って理想的な位置に動かし、最終的に歯の位置の微調整を行います。
1~4の条件を満たすと保険が適応になります。
1顎変形症の指定症状(病名)がある
2通常の表側の装置で治療する(マウスピース型歯科矯正装置・舌側矯正は適応外です)
3認定を受けた口腔外科病院で手術を行う
当院の近隣の施設:東京歯科大学市川総合病院、東京歯科大学水道橋病院そのほかの指定施設でも手術を受けることが可能です。
4術前矯正(手術前の矯正治療)を6ヶ月以上行う